Kyomi Ichida氏ワークショップ終了!

故ピナ・バウシュが率いたブッパタル舞踊団に、日本人初のダンサーとして20年にわたり参加した市田京美さんによるワークショップが終了しました♪
市田京美さんWS

前半のテクニッククラスでは、ピナがトレーニングに用いたクルト ヨースのテクニックを学びました。
マーサ・グレアムテクニック等と違い、下腹部だけでなく胸からもコントラクションを入れ腕を大きく使うというのが印象的でした。
ダンスは呼吸が大切。ボディには力をいれずに常に延び続けること。
どうしても力んでしまうのですが、京美さんの立ち姿やピナの自然体の踊り方を考えながら少しずつ近づける気がしました。
そして何でも動きの始まりは体の中心となる丹田。どんなダンスにも共通することですが、形ではなくて、どこから動き始めるかを考えると自然に手や足、体もついてくるという京美さんの言葉がとても良く分かるクラスでした。

後半はピナの作品から振り付けを教えていただきました。
複雑な手の動きに、さらに動きなれない足のステップ。頭がぐるぐるしそうでしたが、音もかかると気分はピナのダンサー!ワクワクしてしまいました。あの気だるい感じだったり、ピンヒールを履いてドレスを着た自分をイメージして、難しいけれどどんどん楽しくなりました。
簡単な手の動きにただひたすら歩くという振り付けもやりましたが、ただ歩くだけの中でどうやって自分を魅せれるか。自分をpresentすることの重要さも学びました。媚びるような表現では全くなくて、力はすとんと抜けているのに自然体で美しい。

レッスンが進むにつれて、そして1日目、2日目とみんなの動きが変化していくのには見ていてもびっくりしました。やっと自分の体の力が抜けだしてきたところだったので、あとまだ1週間くらいは集中して続けられたら!と思ってしまいました。

京美さんのクラスはとにかく明るく楽しくて、子供から大人まで、初心者から経験者までみんなニコニコして受けていました。

私が初めてピナの作品を映像で見たのは20年くらい前のイギリスのバレエ学校でしたが、「春の祭典」に出演していた日本人ダンサー、京美さんのことを聞いたのは今でも覚えています。それから数年前に映画化された「踊り続けるいのち」と「夢の教室」を見て、改めてピナに興味を抱くようになりました。表面的ではない人間の生きる美しさをひしひしと感じました。
映像で見ていた京美さんに実際にお会いし、ピナのカンパニーにいた頃の話を聞くことができて不思議なようで、少しピナを近くに感じたような気持ちになりました。
早くまた来年も福岡に戻ってきてほしいです。今年受けれなかった方はぜひ来年チャレンジしてほしい。たまたま今回は女性ばかりでしたが、男性にもおすすめのワークショップでした。

市田京美さん、ありがとうございました!
主宰してくださった一枝さん、参加してくださった皆様もありがとうございました!